トビウオが好き

感性と語彙力がシンプル

その青は美しい

バタフライエフェクトを見ていたら書きたくなったので書きます。これは個人の解釈であり、また当方説明がくそ下手くそなので分かりにくいです。自己責任でお願いします



『蒼い期待は私を切り裂くだけ』
『パレットの上の青色じゃとても描き切れないこの晴れた空を』
『数えきれない人の涙で 夜明け前の海は今日も蒼い』『美しいシスターの祈りを乗せ』
『千切られた紙切れに並んだ青いインクで書かれた美しい文字』
『誰もみな遊ぶMemories 美しいものだけが残っていけばいい』『1人では空が青すぎるのさ』
『あれは僕が君の空に放した青い鳥なのかもしれないね 美しい羽だった』

新藤さんが歌詞に青色を使う時って、切なさとか悲しさとか、そういう感情が伴う時だなーって思うんですよね。最近だと「美しい」とセットになってたりする(まあカメレオン・レンズの場合は青い鳥の童話に引っかけてるとこがあるんでしょうけど)。

そして夜間飛行。ラスサビの歌詞。
『美しい瞳が青く陰って』
これって、「君」が悲しいって思ってる、少なくとも「私」にはそのように見えるって解釈になりません? もしかしたら、「君」の瞳を陰らせたものは涙かもしれない。
そう考えると、次の一節『君が言ったのは「月が綺麗」』、それを受けての『美しい言葉ね 的外れでも』。このっ……。『的外れ』って言葉すごく胸締め付けられる……。
だって「君」の「月が綺麗」がどんな意図を持っているにしろ、それは彼女の聞きたかった言葉ではないわけで。「君」の最後の気持ちは彼女に届かないんですよ。
ちょっとパターン分けしますね。

1.「月が綺麗」は「愛してる」じゃない
ラストまでの描写から、この2人は別れ話をしてると仮定します。どちらかは分からないけど、旅立つ寸前、これが最後の逢瀬。飛行機の搭乗時間は迫っている。そんななか見上げた夜空には美しい月。「君」はふと呟く。
「月が綺麗だよ」ねえ見てよ。こんな夜でも美しく輝いてる。最後の最後、少しでもいい思い出をあげたい。

でも「私」には届かない。こんな時に愛の言葉を囁かないで、優しくなんてしないで。そんなものいらない、的外れよ。

2.「月が綺麗」は「愛してる」
最後の逢瀬、それももうすぐ終わり。あと少しで2人は別の道を行く。最後にせめて、これだけは。「君」は言う。
「月が綺麗だ」愛してる。その気持ちに嘘はない。

でも、「私」はそんな言葉欲しくなかった。どうして、最後の最後にそんなこと言うの。君のことは、君への恋心は綺麗に忘れてしまいたいのに。優しさなんて的外れよ。

そして最後に、『甘く香るの 私好みじゃないパフューム』。
会報読む限り、晴一さんはこのフレーズというか、この曲の歌詞に明確な意図を持たせてるつもりはないっぽいんで、遠慮なく主観的な解釈するんですけど。
煙草って、甘い匂いがする種類もあるらしいんですよね。私好みじゃないパフュームは、「君」が吸っていた煙草の甘い香りってことも有り得るんじゃないか。

「君」の煙草の甘い香りが苦手で、でもその匂いも「君」の一部だったから受け入れてた。でも今では、その匂いはただ私好みじゃない匂いでしかない。「私」と「君」の心が離れてしまった描写ともとれるなーと。


これ、ラスサビの歌詞のみで考えたので、今歌詞全部ちゃんと読み返して「君はずるいってんだから1の解釈は無理あるんじゃない?」「愛であるようにって言ってるんなら月が綺麗って、聞きたかった言葉なんじゃないの?」って自分でもどんどん矛盾出て来てるんですけど、まあ、こんな感じの捉え方もできるよねってことで。